創元推理文庫<br> 時空旅行者の砂時計

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創元推理文庫
時空旅行者の砂時計

  • 著者名:方丈貴恵【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 東京創元社(2023/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488499211

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内容説明

マイスター・ホラを名乗る者の声に導かれ、2018年から1960年にタイムトラベルした加茂。瀕死の妻を救うためには、彼女の祖先である竜泉家の人々が殺害され、さらにその後土砂崩れにより一族のほとんどが亡くなった『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止しなくてはならないのだという。惨劇が幕を開けた竜泉家の別荘で加茂に立ちはだかるのは、飾られていた絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々だった。果たして彼は、竜泉家の一族を呪いから解き放つことができるのか。今最も注目される本格ミステリの書き手が放つ、鮮烈なデビュー作! 第29回鮎川哲也賞受賞作。/解説=辻真先

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

292
本格ミステリに『ターミネーター』を掛け合わせた異色な設定。一族への呪いという怪奇性とタイムトラベルありきの世界観がまったく融合せず、むしろ互いに個性を打ち消しあってしまった点と、犯人の意外性のなさが残念ではあるが、謎解きはお腹いっぱいまで堪能できる。探偵役の加茂含め、登場人物の味気なさが良くも悪くも古典のようで、そちらの面ではSF設定が上手く化学反応を起こして新鮮味を添え、ラストの畳み方もきれいで読み心地がよい。竜泉一族縛りでシリーズ物だというのが意外だったが、この先ちゃんと意味を為すのか期待したい。2023/10/18

さてさて

155
『①殺人者は誰か?②その人物はどのように一連の不可能犯罪を生み出したのか?』瀕死の妻を救うため『五十八年前』の世界に『タイムトラベル』した主人公の加茂。この作品ではそんな加茂が『名探偵』として、竜泉家の一族を呪いから解放するため数多の謎に立ち向かっていく姿が描かれていました。『クローズド・サークル』なストーリー展開に”ミステリ”としての面白さに酔うこの作品。『タイムトラベル』要素が、物語の面白さを何倍にも増幅させるこの作品。『タイムトラベル』× “ミステリ”に無限の可能性を感じさせる素晴らしい作品でした。2024/12/22

オーウェン

61
妻の呪いを解くため、過去に戻って事件を解決するSFミステリ。 過去の話なので、だれがいつ死ぬということが分かったうえで、それを覆すため主役が謎解きをしていく。 SFなので当然制約がある。 それを踏まえたうえで、解決にもタイムパラドックスが使用されることは予想がつく。 正直あまりカタルシスはなかったが、本格ものらしく読者への挑戦状まである。 論理的に解けるのだが、このエンディングは整合性の意味で納得しづらかったのが残念。2025/03/20

ま~くん

53
愛する妻を助ける唯一の方法は過去に起こった凄惨な連続殺人を阻止すること。この奇妙奇天烈なシチュエーションに登場したのが時空を操るマイスター・ホラ。この人物は一体何者なのか。ホラによって過去へタイムスリップした加茂は竜泉家に降りかかる呪いを絶つべく探偵として潜入する。しかし犯人はこれを嘲笑うかの如く殺人を繰り返す。狡猾な殺人犯を暴き出す過程は正に本格推理小説のような醍醐味を満喫出来る。真犯人が分かった時はお前かと唸りもした。ただ読後感は正直モヤッとした。推理小説とSFは合わないと思う。何でも有りになりそう。2025/01/11

森オサム

45
著者初読み。第29回鮎川哲也賞受賞作。竜泉家の一族シリーズ一作目。予備知識無く読んだので、まずSFだった事にビックリ。クローズドサークの本格ミステリーでも有るが、とにかくややこしくて読み進めるのに難儀した。登場人物表、別荘図、別荘周辺図、関係者図、どれだけ見返したものか。パズルとしては良く出来ているのかも知れないが、物語としては微妙な感じ(竜泉家の一族の呪いの理由とか、タイムトラベラーへの順応の速さとか、出来過ぎのエピローグとか)。作者の真面目さ、賢さ、優しさ、みたいな物は感じましたので、応援しますけど。2024/01/14

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